永田町仕手集団
同和証券・営業本部証券部長の道原浩は、偶然知り合った小牧真由美との情事を楽しんだ。だが、1年後、日本大衆党の“爆弾男”と異名をとる芝草謙三に呼び出された道原は、芝草の秘書である真由美が、“道原を強姦罪で告訴する”と脅された。困惑する道原に、告訴取り下げの条件として芝草でつきつけたのは、“裏情報の提供”であった。やむなく条件を飲んだ道原は、インサイダー取引に…。その裏側に仕組まれた二重の罠!?芝草の動きに気づいたジャーナリストの依田健吾が真相に迫るが…真由美が変死体となった発見された。インサイダー取引に絡んで永田町で繰り広げられる、“悪の論理”を鋭く抉った、長編推理小説の秀作。