海の仮面
栗村夏樹は都内の短大の二年生で剣道三段の腕前。彼女の母・幹子が突然襲撃された。関係者から手渡された母の所持品のビデオテープには、厳寒の海に浮かぶ“透明な密室”の内部で惨殺される男性の映像が収められていた。事件を追う夏樹の前に、十八年前亡くなった父の死の謎、さらには超能力者の指導者を擁する擬似宗教団体が立ちはだかる。そしてついに、リシが予言したとおり、絶対に実行不可能なはずの、奇怪な殺人事件が…。トリックメーカーの著者が満を持し、正面から読者に挑戦する前人未到の大トリック!“夏樹”シリーズ三部作完結編。