秘事
“純子に死に別れたのがちょうど十年前だ。幹也の母親になるといってくれた綾子さんとの、おかしな結婚生活は九年になる”生後八カ月の幼子を遺し、三十七歳の妻を亡くした有澤信雄は、妻の親友を後添として迎えたのだが…。純子と綾子は、夫には内緒の恋人同士だったのだ。男女三人の手記、日記から、愛や家族の有り様が浮かび上がる異色の恋愛官能小説。
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楽しみにしていてくれ、僕の臨終の時には素晴らしい言葉を聞かせるから-夫は妻に何を伝えようとしたのだろうか?綜合商社の役員・三村清太郎と妻・麻子はともに昭和11年生まれ。人も羨む仲の二人だったが、その結婚には、ある事故が介在していた…。夫婦という「かくも素晴らしき日々」。21世紀の小説を先駆ける傑作長編。 2000/10/30 発売