万次郎茶屋
動物園の日陰者、イノシシの万次郎はカフェを開くのが夢。幼い頃から万次郎の絵を描き続ける、画家志望で才能なしのエリは、万次郎の絵本を出版するというがー「万次郎茶屋」。遠い文明からのメッセージが刻まれた石がふってきて、人類は新しい価値観を持つために西暦を廃止し、地球暦を始めることにした。その記念すべき大晦日を、ぼくは恋人とではなく親友とすごすことにした。その親友を今から作ろうと思うのだがー「親友」。動物園の日陰者・イノシシの見る夢、宇宙飛行士の妻の会、じんわり事件を解決するヒーロー…読むとちょっと人生がラクになる、“すこし不思議”な短編集。