地棲魚
片桐真治は亡母の遺品から、行方不明だった母の弟・赤石の住所を知った。そこは過去、凄惨な殺人の現場となっていた房総半島奥地の山荘だった。翌日友人・貫井の勧めで、片桐は赤石を訪ねるが、赤石の態度に奇妙な違和感を感じる。帰途、自動車内でムカデに襲われ死にかけた片桐が戻ると、自宅が放火され、留守番をしていた貫井の妻と娘が惨殺されていたー。さらに一族の宿命の「敵」は奇怪な力で大量の死者を出しながら、片桐を狙う。彼に逆転の方法はあるのか!?第19回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した著者が満を持して放つ伝奇ホラー・サスペンス力作長編。