鷹の城
天正六年(一五七八年)、東播磨。織田信長配下の羽柴筑前守秀吉は、「鷹乃城」と呼ばれる青野城を囲み、軍師竹中半兵衛、黒田官兵衛と策を練っている。一方、江戸・南町奉行所同心・瀬波新九郎は、殺しの下手人を追っているさなかに崖から転落、意識を失う。目覚めたところは、戦国の暗雲たちこめる見知らぬ城下ー。ひょんなことから秀吉勢に囲まれる青野城に密書を届けることとなった新九郎は、城内に留め置かれることに。すると、本丸の一室にいた重臣の一人が殺害されているのが見つかった。下手人捜しを頼まれた新九郎が探索の果てにたどり着いた真相とは…。驚愕のラストが待つ!江戸情緒に戦国の密室ミステリー、そして、淡いロマンスまで盛り込まれた贅沢な一冊!