大きな幸せも、絶望的な苦悩もない。でも充実感はあったと思う。出張に向かう新幹線車内で、妻からの電話を受けるまではー次々と押し寄せる災厄。そして、…。いまだかつてない家族小説。
順風満帆とも、波瀾万丈ともいえない人生。出張へ向かう新幹線で受けた一本の電話から、すべてが狂い始める。息子に、覚せい剤を使った疑いがあるという。警察に追われる次男、意外な姿を見せる長男、そしてーある秘密を抱える妻。次々と災厄が降り注ぐなか、中年にさしかかった男に家族の意味が問われる。この時代に生きるすべての人へ贈る、著者渾身の一作。 2019/04/11 発売