小説むすび | 悪の総統は逃げたつがいを探している(上)

悪の総統は逃げたつがいを探している(上)

悪の総統は逃げたつがいを探している(上)

この世界では、誰もが≪異能≫という力を持って生まれる。
その≪異能≫で"悪いこと"をする『悪の組織』と、それに対抗し"粛清"する『正義の味方』が自然と生まれ、何千年と対立し続けてきた。
『悪の組織』第15代総統レイン・ヒュプノスは、20歳の若さにして、超希少なSSSランクの異能と、絶世の美貌を持ち、悪のカリスマとして崇拝されている。
片や俺は、その組織が所有するビルのメンテナンスのため派遣されている『正義の味方』の名もなき見習い作業員19歳。
しかし二人には、俺だけが知る切っても切れない縁があるのだった。
人里離れた山奥で幼いレインを見つけ、養い子として面倒を見てきたのが、名もなき俺、阿僧祇刹那<あそうぎせつな>。レインの元から逃げた時はランクCの36歳。
レインに恋慕の情を抱いてしまい、抑えきれなくなった俺は、なんと彼の童貞を奪い逃走したのだった。
そして今、なんと『正義の味方』組織に捉えられ、19歳に若返り別人として生まれ変わらせられた俺は、『悪の組織』本拠地ビルの派遣メンテナンスとして馬車馬のように働いている。
レインはあれから2年経った今も、"俺"を探しているというし、やはりこれは、逃げるしかないのかーー?

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