小説むすび | 若紫の無窮花

若紫の無窮花

若紫の無窮花

著者

李栄汝

出版社

三一書房

発売日

2013年5月6日 発売

在日の女たち。一世、二世、三世の、それぞれの痛みと哀しみのつづれ織り。
「済州島には二度と行きたくない…」
「これまでのようにしか生きられへん」
「男の子でなくてごめん…」
ほとりーー。
記憶を掘り起し、原石をたどれば、同じ光が放射されるだろう。
若紫、限りなく桃色に近い紫色。泉美の家に咲く無窮花の色だ。
無窮花は韓国の国花ーー。
散るときはひっそりと、つぼみを閉じて、ほとりーーと、落ちる。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP