奇兵隊燃ゆ
文久三年十月、奇兵隊総管(隊長)に長州藩士・赤根武人が就任した。彼には密かな野望があった。百姓や町人すら兵にする奇兵隊の実力中心主義を押し進め、“だれもが同じ地位に横に並ぶ”組織を実現しようというのである。しかし、理想に向けて武人が邁進するにつれ、隊の創設者・高杉晋作との溝が深まり、連合艦隊砲撃の日、決定的な対立を迎えた…。
文久三年十月、奇兵隊総管(隊長)に長州藩士・赤根武人が就任した。彼には密かな野望があった。百姓や町人すら兵にする奇兵隊の実力中心主義を押し進め、“だれもが同じ地位に横に並ぶ”組織を実現しようというのである。しかし、理想に向けて武人が邁進するにつれ、隊の創設者・高杉晋作との溝が深まり、連合艦隊砲撃の日、決定的な対立を迎えた…。