信長の軍師 巻の一 立志編
美濃の僧沢彦宗恩は那古野城の平手政秀の招きで尾張を訪ねた。政秀は織田弾正忠家三代に仕える家老で、当主信秀の子吉法師の傅役でもある。吉法師は神童との声もあったが癇癖が強すぎたため、沢彦に師を懇願したのだ。彼の聡明さに触れた沢彦は依頼を受ける。だが、沢彦は臨済宗妙心寺派の最高位をつとめた美濃の宝である。乱世の最中、様々な嫌疑をかけられ…。
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