マイ・ディア・ポリスマン
奈々川市坂見町は東京にほど近い古い町並みが残る町。元捜査一課の刑事だった宇田巡は、理由あって“東楽観寺前交番”勤務を命じられて戻ってきたばかり。寺の副住職で、幼なじみの大村行成と話していると、セーラー服姿のかわいい女子高生・楢島あおいがおずおずと近づいてきた。マンガ家志望の彼女は警官を主人公にした作品を描くために、巡の写真を撮らせてほしいという。快くOKした巡だったが、彼女が去ったあと、交番前のベンチにさっきまでなかったはずの財布が。誰も近づいていないのに誰が、なぜ、どうやって?疑問に包まれたまま財布の持ち主を捜し始めた巡は、やがて意外な事実を知ることに…。