小説むすび | 消えた甲子園

消えた甲子園

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日本高野連理事で広報担当の柏木は、奇妙な不安にかられていた。選抜大会決勝戦の朝、対戦する2チームの選手たちが、練習の予定時間を過ぎても甲子園球場に到着しないのだ。まもなく、デスクの電話が鳴った。「社会福祉法人に47億円を寄付しろ。できなければ選手たちは永久に帰さない」。前代未聞の誘拐事件に、兵庫県警の石田警部が捜査に乗り出す-。

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