本書において著者は、詩人でありかつ作家であることがもたらす繊細でやわらかな感受性をはたらかせ、朔太郎の内部と外部をどこまでも正確な緊密さをもって追いかけている。『猫町』を糸口にすると朔太郎はどのように見えてくるか?