『一握の砂』の天才歌人石川啄木と言語学者金田一京助が東京下町を舞台に繰り広げる探偵絵巻。
浅草十二階こと凌雲閣で幽霊が目撃されたー。明治四十二年、金田一京助のもとへ石川啄木が持ち込んできた、幽霊騒動を報じる新聞記事。家族を養うため探偵業を始めた啄木から強引に誘われ、京助は助手役として調査に加わったのだが…。第三回創元推理短編賞受賞作「高塔奇譚」、人形の頭が男の喉を咬み切ったという奇怪な事件「忍冬」など、全五編を収める連作本格ミステリ。 2008/11/22 発売