哲学者の密室
開口部を完璧に閉ざされたダッソー家で、厳重に施錠され、監視下にあった部屋で滞在客の死体が発見される。現場に遺されていたナチス親衛隊の短剣と死体の謎を追ううちに30年前の三重密室殺人事件が浮かび上がる。現象学的本質直感によって密室ばかりか、その背後の「死の哲学」の謎をも解き明かしていく矢吹駆。20世紀最高のミステリを1100ページ超の全1冊で贈る!
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哲学者の密室(上)哲学者の密室(上)
ブローニュの森に住むユダヤ人資産家、フランソワ・ダッソーの屋敷で、滞在客が死体で発見された。現場の三階東塔広間に通ずる扉は固く閉ざされ、鍵はダッソーの書斎の金庫に!さらに一階と二階にはそれぞれ監視の目が…。なんと、奇怪な「三重の密室」が構成されていたのだ!さらに被害者にも隠された謎が…。唯一の手掛かりは、東塔内に残されたナチ親衛隊の折れた短剣のみ…!?現象学を用いて、数々の難事件を解決してきた日本人青年・矢吹駆と、パリ警視庁モガール警視の娘・ナディアが、「三重密室」のトリックと事件の真相解明に挑む!二千数百枚の本格密室推理超大作。 1996/07/25 発売