風の陣[裂心篇]
光仁天皇の御世になって八年。物語の舞台は陸奥に移る。都で働く道嶋嶋足に対し、伊治鮮麻呂は蝦夷でありながら国府多賀城の役人として蝦夷の乱の鎮圧にあたっていた。陸奥を守るため、朝廷と蝦夷の共存を目指し腐心してきた鮮麻呂だが、陸奥守の横暴、蝦夷を人と思わない帝の勅に、ついに決起を覚悟する。狙うは陸奥守の首ひとつ。北辺の部族の誇りをかけた闘いを描く著者渾身の歴史ロマン、堂々完結。
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8世紀中頃の黄金発見に端を発する奥州動乱と、中央政界の血腥い権力抗争を描く大河ロマン。蝦夷の若者・丸子嶋足は、黄金を土産に帰京する陸奥守の従者となり平城京に上る。8年が過ぎ、衛士府の官人として異例の出世を遂げた嶋足は、やがて奈良朝を震撼させた政変・橘奈良麻呂の乱の渦中に、自らの身を投じるのであった…。迫り来る動乱の兆しの中での、若き蝦夷たちの躍動と葛藤を描く。 2001/07/04 発売
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恵美押勝が討伐されて一年近くー。淳仁天皇を廃した孝謙上皇が帝位に返り咲き、再び内裏に訪れたかに見える平穏。その裏には、女帝を誑かし、陰で政治を操る怪僧・弓削道鏡の存在があった。黄金眠る陸奥に食指を伸ばし、帝位さえ脅かし始める飽くなき道鏡の欲望、その阻止を図る牡鹿嶋足、物部天鈴らの奇計妙策の数々…。蝦夷の存亡と誇りを懸けた、新たなる戦いを描くシリーズ第三弾。 2007/07/04 発売