我、六道を懼れず[立志篇](上)
のちに「稀代の謀将」「表裏比興の者」と呼ばれる武将の、若き日の純粋で清冽な姿とはー。真田幸隆の三男として生まれ、わずか七歳で武田家の人質となった源五郎(真田昌幸)。彼はその才を武田晴信(信玄)に見出され、その弟・信繁からも目を掛けられるようになっていた。しかし初陣となる川中島の合戦は、昌幸の想像を遙かに超える壮絶なものであった…。昌幸の生涯を渾身の筆致で描く感動の歴史巨編。
関連小説
我、六道を懼れず[立志篇](下)我、六道を懼れず[立志篇](下)
いったい何を、どれほど失えば、この身は一人前の武士になれるというのでありましょうやー武田信玄から「わが両眼の如き」とまで信頼されるようになった昌幸は、北條綱成、本多忠勝ら名だたる武将たちと槍を合わせ、功を挙げていく。しかし突然の信玄の死により、情勢は一変。そして織田軍との、運命の長篠の合戦が迫りつつあった…。かつてない激闘の中、昌幸が慟哭とともに得た覚悟と信念とは。 2016/01/08 発売
我、六道を懼れず[立国篇](上)我、六道を懼れず[立国篇](上)
誰も救えぬ温情よりも、何かを救う非情をー!壮絶なる長篠の合戦で二人の兄を失い、真田家を嗣ぐこととなった昌幸。しかし武田家の滅亡を食い止めることができず、信長から秀吉へと天下の趨勢も大きく移り変わっていく。昌幸は戦国乱世という荒波の中で真田家を守るため、次々と非情な采配を下していくのだが、そこに徳川家康からの理不尽な要求が突きつけられてきた…。果たして昌幸の決断とは。 2018/03/08 発売