戦国千手読み
執筆から30年、“幻の長編小説”がついに書籍化!
囲碁の名人として、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康と、天下人三人の側近くに仕えた本因坊算砂(日海、本因坊の初代)を主人公に、新たな視点から信長を描くーー。
天下布武へと邁進する信長だったが、武田との激闘、一向一揆との泥沼の戦い、荒木村重の謀反など、難しい局面が続いていた。
そうしたなか、若くして見いだされた日海は、囲碁を通して、信長にさまざまな献策を行なっていく。
そして不穏な情勢の下、天正10年(1582)、毛利攻めへ向かうため、信長が京都・本能寺へ宿泊する。
6月1日の夜(本能寺の変の前夜)、信長の御前で囲碁の対局をした日海。
その対局で、万に一つもできず、不吉なことが起こる前兆ともいわれる「三コウ」が起こるのだが、それは……。
官僚、政治家、万博のプロデューサーなど、多岐にわたる活躍とともに、数々のベストセラーを世に送り出した著者ならでは分析が冴えわたる一冊。