サクラサク、サクラチル
“絶対に東大合格しなさい”-それは愛、だったのだろうか。両親の熱烈な期待に応えるため、高校三年生の染野高志は勉強漬けの日々を送っていた。ある日高志はクラスメートの星という少女から、自身をとりまく異常な教育環境を「虐待」だと指摘される。そんな星もまた、自身が親からネグレクトを受けていることを打ち明ける。深く共鳴した二人はやがて、自分たちを追い詰めた親への“復讐計画”を始動させることに。教室で浮いていた彼女と、埋もれていた僕の運命が、大学受験を前に交差する。驚愕の結末と切なさが待ち受ける極上の青春ミステリー。