華やかな葬礼
四国宇和島の桜祭りに呼ばれた大阪の漫才コンビの一人石原弘司は、仮設舞台で公演中、突然天井から落ちてきた丸太の直撃を受け死亡した。通夜の席上、弘司の祖父は「まだお許しにならんのか」と奇怪な言葉を口走って意識不明に陥った。相棒の森川保夫は、謎を解くべく、弘司の妹を連れて再び宇和島へ。が、そこで二人を待ち受けていたものは…?
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桜の怪?城山公園でのミステリー。大阪の若手漫才“ヒマラヤ探険隊”の森川保夫のコンビ石原弘司は、四国宇和島での仮設舞台で公演中、突然天井から落ちて来た丸太のせいで死亡した。過失?意図的殺人?-どちらも当てはまりそうもない。ところが通夜にやって来た被害者の祖父が棺を見据えて意外なことを言い出したのだ。「まだ、お許しにならんのか」そして「お前らのお父さんもお母さんも、あそこで死んだ。行ったらあかんのや、行ったら」。そのまま意識不明に陥ってしまった老人の謎を解くべく保夫は弘司の妹と再び宇和島を訪れる。そしてその2人にまた襲いかかったのは…。勇壮な和霊神社の祭礼に絡み合う怨念の行方を追う著者独自の浪華ミステリー傑作長編。 1988/08/01 発売