いざ、百〓のめくるめく夢幻世界へ。版画家・金井田英津子の美しい挿絵で味わう「文学画本」待望の新装復刊!
からだが牛で顔丈人間の浅間しい化物〈件〉。生まれて三日にして死に、その間に人間の言葉で、未来の凶福を予言する。その〈件〉に生まれ変った私の根源的な孤独と不安を描く「件」ほか、鮮明、不可解な夢幻的世界を稀有の文章で描いて、漱石の『夢十夜』に勝るとも劣らない不朽の短篇小説集。 1994/01/12 発売