青き波濤(4)
1944年12月、関東地方は同時多発的な直下型大地震に襲われた。そのほぼ同時刻、ニューヨークではヒトラーの仕掛けた原子爆弾が炸裂し、マンハッタン島を放射能地獄に変えた。大打撃を受けた両国は、太平洋戦争終結に向けて講和に動き出し、45年3月、日米講和条約が締結される。一方、ヒトラーは、ヨーロッパ全土に次々とナチス独裁政党による傀儡政権を打ち立て、ドイツ帝国連邦の整備に取りかかる。ここに世界は、日米をリーダーとする太平洋地域とドイツ帝国連邦の支配するユーラシア大陸とアフリカに二分される…。架空戦史をこえ、新たなるジャンルの確立をめざす『シム・シビライズ・ノベルス』第1部、ここに完結。
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平和を愛する民主国家である平成時代の東京が太平洋戦争の渦中に時空転移-ハルゼー率いる米太平洋艦隊に立ちむかうのは、旧帝国海軍と自衛隊による連合艦隊。司令長官は山本五十六。予期せぬ空母インデペンデンスの存在により大打撃をうけた日本軍は、昭和18年4月16日、決死の覚悟でマリアナ沖に出撃する。旧式艦船同士による最後の大海戦「第二次グアム攻防戦」の幕開きが近づく。一方、モスクワを陥落させ、ユダヤ民族国家「ネオ・イスラエル」を建国したヒトラーは1943年8月15日、ロンドンをも陥落する。ルーズベルト、スターリン、敷島・日本首相、そししてヒトラー…。混迷と動乱の嵐が強まる緊迫の世界を描く、シリーズ第2巻。 1994/10/15 発売
1944年5月のルーズベルト大統領の死去後、世界は大変革の嵐に突入したかのようであった。後を引き継いだトルーマンは短期決戦用の戦略への転換を計る。突然のソ連参戦に戸惑う日本は、満州多国籍軍を援助すべく小沢治三郎率いる鑑隊を日本海に派遣。一方、目をみはる躍進を続けるドイツ帝国は、ほぼヨーロッパ全土を手中に収め、イギリスとアイスランドはアメリカに臨時政府を置く状態に追い詰められる。ヒトラー、スターリン、ゲーリング、トルーマンそして、大統領を背後で操るフーバー大佐の影。昭和19年9月、南方を目指し出撃する連合鑑隊を待ち受けるのは。風雲急を告げる各国の世界戦略を描く、好評シリーズ第3巻。 1994/12/15 発売
ドイツ帝国連邦、連合国、そしてアジア国家連盟-第二次大戦後の世界に迫る新たなる危機…。それは、1952年7月、天安門広場をつらぬき、南北中国を分断する“北京の壁”で勃発した。ゲーリングの命を受けたソビエト陸軍モンゴル機械化兵団は北京市全域をたちまた陥落し、南中国軍は敗走を続ける。しかし、南中国は統一国連軍に参戦要請をせず、日本は動きたくても動けない。アメリカは後方支援宣言をし、中国戦争への直接介入を避ける。9月、日本はボルネオから人類初の人工衛星“白鳥”の打ち上げに成功し、ドイツがニューカレドニアに打撃機動艦隊を集結させていることが判明した。ソロモン海北上を続けるドイツ艦隊を日本連合艦隊が待ち受ける。一方、南京をも陥落したソ連軍は、そこでなぜか進撃を中止してしまった…。 1995/07/05 発売
第二次大戦後の世界に迫る新たな危機、それは1952年7月、天安門広場をつらぬき、南北中国を分断する“北京の壁”で勃発した。ソ連軍は北京をたちまち陥落し、南中国軍は敗走を続ける。一方、科学力に優るはずの日本連合艦隊はソロモン海海戦で、攻撃型潜水艦を駆使したドイツ軍に敗れ、戦艦武蔵をはじめ多くの艦を失い、南太平洋の勢力分布は一気にドイツ帝国に有利となる。53年に入ると、南京を陥落したソ連軍は、なぜか上海の手前で動きを止めてしまった。そこに、蒋介石よりスターリン死亡のニュースがもたらされる。ゲーリングはゲッベルスの勧めに従い、ソ連にヒムラーを送り込む…。統一国連緊急総会でのドイツ制裁決議をうけ、緊張高まる南太平洋に合衆国連合艦隊モンタナ級戦艦が、ついに姿を現わした。 1995/09/15 発売
1999年7月-その世紀末の日本において、話題の中心は二つだった。1年ほど先のトータチス飛来と急速に勢力を伸ばすシャンバラ教団。シャンバラ教団とは、現史に生きる“あの敷島英二”が率いる宗教団体だった…。10月23日夜、首相官邸や陸海空軍基地が一斉に制圧された。それは、シャンバラ教団による軍事クーデターだった。クーデターの目的は、トータチス迎撃を阻止し、もう一度時空転移することによって、日本を世界の先導者に育てあげることだった。教団に対する反撃の切り札は帯広実験基地。しかし、北海道沖には乗っとられた最新鋭の攻撃型潜水艦「玄海01」が姿を潜ませていた。はたして、日本は、そして世界は破壊から逃れることはできるのか。クライマックスへ向け、いよいよ最後の戦いの幕が開く。 1995/11/15 発売
敷島英二率いるシャンバラ教団による軍事クーデター勃発から一か月半。戦艦大和を総旗艦とする新設された日本連合艦隊の出撃態勢が整った。作戦は二つの枝作戦で構成されている。ひとつは、首都奪還作戦。もうひとつが、北海道上陸作戦。そして、ハワイ・マウイ島に設置された臨時日本政府の統合作戦本部で、ついに渡辺首相によって作戦実施が命令された。三陸沖をゆく潜水艦隊、その中心には、クーデター軍に乗っとられた最新鋭の攻撃型潜水艦「玄海01」の姉妹艦「玄海02」の姿があった。一方、世界最大の海域制圧艦として生まれ変わった大和は首都奪還をめざし、小笠原諸島沿いに北上する…。果たして、人類の未来を賭けた壮絶なる海戦を制するのは。 1996/01/15 発売
1999年10月、あの“敷島英二”率いる宗教団体、シャンバラ教団が軍事クーデターを起こし、首相官邸や陸海空軍基地が一斉に制圧されてしまう。その1か月半後、臨時日本政府は戦艦大和を総旗艦とする、新設された日本連合艦隊の出撃準備を整え、首都奪還と北海道上陸といった二つ枝作戦をついに実施する!世界最大の海域制圧艦として生まれ変わった戦艦大和は、首都奪還をめざし、小笠原諸島沖を北上するのだが…。房総沖で繰り広げられる激しい海戦を制するのは!?そして、地球に迫りくる小惑星トータチスの衝突は阻止できるのか!?人類の未来を賭けた最後の戦いが幕を開ける! 2019/08/19 発売