ザ・パシフィック・ウォ-(謀略篇)
一機のユンカース旅客機が悪天候のベルリン郊外で連絡を絶つ。数日後、山地に激突した事故機が発見された。この旅客機には匿名で二人の重要人物が乗っていた。一人は、ナチス党の重要人物で外務省顧問のリッペントロップ。もう一人は、駐独日本大使館の駐在武官大島陸軍大佐。二人は日独協定の両国の直接担当者だった。その推進役が消えた…結果、ドイツ外交は独中協調路線を取る。それを見たソ連も中ソ友好協定を結び、ここに中国大陸における独ソ中三国の対日包囲網が完成した。そして日本帝国政府は、再び日英同盟の道を模索し始める…。シミュレーション戦記に新たなる地平を拓く、新シリーズ開幕。
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強気の経済政策が破綻したルーズベルト大統領は、早期に対日戦争を勃発させることを決意した。マニラの太平洋軍総司令官マッカーサー陸軍大将にメッセージが届く。その内容に「ルーズベルトの捨て駒にはならん」とマッカーサーは呟く…。上海在留の米国人が連続して殺害された。犯人は日本人だとの噂が広がる。これは、対日感情を悪化させるための米情報組織による秘密工作だった。さらに大統領は、日本海軍を挑発するため、軽巡と二隻の駆逐艦の上海周辺への派遣を決める。一方、ドイツ空軍中国派遣部隊にとって目障りなのは、中国沿岸部に出没する日本帝国海軍の空母部隊だった。そこに、日本海軍の輸送部隊が接近との極秘情報が入る。迎え撃つべく攻撃隊が飛び立った…。大好評の本格シミュレーション戦記第2巻。 1998/09/15 発売
1942年8月15日、日米両国はついに交戦状態に突入した。開戦と同時に、フィリピンのマッカーサーは台湾への戦略爆撃を敢行する。しかし、日本軍の反撃で甚大なる被害を受ける。逆に日本軍は、空母航空隊による比島南部一帯への連続空襲に成功。マッカーサーをコレヒドール島に追いつめた…。開戦から3カ月、キンメル司令長官率いる米太平洋艦隊と連合艦隊の決戦の時が刻一刻と近づいていた。独立作戦行動を許可された猛将ハルゼーが、空母部隊を率いて南洋諸島に布陣した日本軍部隊を引っかき回す作戦に出た。迎え撃つ海軍航空隊と戦火を交えている、その頃、キンメルは小笠原諸島攻略を最優先する決断を下した。 1998/12/15 発売
開戦から三カ月、キンメル司令長官率いる米太平洋艦隊と連合艦隊が、マリアナ沖で激突した。両軍は消耗戦を強いられ、結局、南洋諸島海域では、依然として帝国海軍が戦略的優位を維持することができた。その頃、日本では海軍から陸軍に対し、フィリピンの早期占領の要望が出された。しかし、マッカーサー率いる米軍守備隊が立て籠るコレヒドール島は難攻不落の要塞だった…。一方、太平洋では、小笠原諸島の硫黄島を地下要塞と化す大規模な土木工事が着々と進行していた。南洋諸島と日本全土を結ぶ空路上にあるこの島が、次なる決戦の舞台だった。米空母を飛び立った攻撃隊を発見。硫黄島に空襲警報が鳴り響く。 1999/04/25 発売
「仮にこの決戦で太平洋艦隊の戦艦群が大損害を受けても、連合艦隊の主力を相打ちで倒せば、国力に勝る米国側に勝算がある」キンメル司令長官の自信は、依然揺らぐことはなかった。一方、連合艦隊を率いる古賀峯一の小笠原沖で一大決戦に臨む決意は、キンメルと同様だった。ただし、古賀はキンメルが予想もしない奇策を多数用意し、艦隊決戦前に仕掛ける腹づもりだった。その第一弾、水上機母艦が米太平洋艦隊の針路上に遊弋する…。その頃、小沢治三郎率いる第一航空艦隊は、遠く離れたハワイ沖にあった。黎明時、艦戦・艦爆・艦攻からなる淵田美津雄が指揮する第一次攻撃隊が、オアフ島パールハーバー軍港へ向け飛び立つ…。日米両国の戦艦が真正面から戦いを挑む大海戦-壮絶なるクライマックス。 1999/07/25 発売