小説むすび | 遙かなる戦旗(4)

遙かなる戦旗(4)

遙かなる戦旗(4)

奇しくも開戦一周年を迎えた昭和17年12月8日、ビアク島をめぐる戦いで戦死した吉村真理子中将の葬儀がしめやかに行なわれていた。一方、母艦兵力に甚大なダメージを受けた米太平洋艦隊ではあったが、正規空母エセックス級の就役で息を吹き返しつつあった。翌18年夏、アメリカは“超空の要塞”B-29の完成と共にマリアナ諸島を日本本土空爆の出撃基地にすべく準備を開始する。これに対し日本は、基地化を断固阻止する作戦を企図した。浅井めぐみ中将を新長官に迎えた第一機動艦隊はグアム島を目指し、攻略部隊をふくむ大船団で、沖縄名護湾を出撃していく。日本の新鋭空母群を迎え撃つは、猛将ハルゼー中将率いる高速機動部隊。日米両機動部隊の激突は、どちらに凱歌が上がるのか。

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