Mの館
僕の横に身を横たえた彼女はうっとりとして、官能的な唇を半開きにした。その唇を吸いながら、僕は果実のように丸みを帯びた胸の膨らみを掌で撫で回し、少しだけ乳首を摘んだ後、括れた腰から丸い尻の方に手を滑らせた…。-宮園貿易社長の未亡人からかかってきた一本の電話。高岡設計事務所所長の高岡は、吸い寄せられるように岬の突端に建つ瀟洒な別荘に向かった。そこに待っているのは愛なのか、罠なのか…。Mとはいったい何者なのか…。人気女優でもある作家の小川美那子が描くエロティック・サスペンス!ミステリと官能が同時に楽しめる一冊。