赤毛侍幻九郎
変な奴だな、この男は?-北町奉行所の門番がひとりごちる。肌の色は雪のように白く、馬の尾のように首まで垂らす赤い髪、そして目は青い光を放つ。彫の深い端正な顔つきの男が、武士らしい名乗りをあげた。「拙者、姓は赤尾、名は幻九郎。以後お見知りおきを」。養父に授けられた剣技により、ひょんなことから奉行所の悪党退治を手伝うはめに…。“見たか、見えたか、赤毛がなびく”大江戸八百八町うわさの男、ご覧じろ。
変な奴だな、この男は?-北町奉行所の門番がひとりごちる。肌の色は雪のように白く、馬の尾のように首まで垂らす赤い髪、そして目は青い光を放つ。彫の深い端正な顔つきの男が、武士らしい名乗りをあげた。「拙者、姓は赤尾、名は幻九郎。以後お見知りおきを」。養父に授けられた剣技により、ひょんなことから奉行所の悪党退治を手伝うはめに…。“見たか、見えたか、赤毛がなびく”大江戸八百八町うわさの男、ご覧じろ。