おそらく、信じてはもらえまい。でもたしかに彼女はそこにいるー文筆家を目指するみ子は、祖母から一族の秘密を聞かされ、それを書き記すように告げられる。秘密とは、一人の女性のことだった。嘉栄という名のその人は、世間からひた隠しに隠されていた。