小説むすび | 存在しない時間の中で

存在しない時間の中で

存在しない時間の中で

世界各国から百名以上の研究者や大学院生が集まり、宇宙の始まりや仕組みなどの疑問に答えるべく日夜研究に取り組んでいる天文数物研究機構。ある日、若手研究者たちが主宰するセミナーに謎の青年が現れ、ホワイトボード23枚に及ぶ数式を書き残して姿を消した。見たこともないその数式には、人類の宇宙観を一変させかねない秘密が隠されていた。つまりその数式は、この宇宙、そして世界の設計図を描いた“何ものか”が存在する可能性を示唆していたのだ。悪戯のように思えるこの不可思議な出来事は、日本だけでなく世界中23もの研究機関で発生していた。にわかに“神の存在”に沸き立つ世界。ほどなく人類は、“神の存在”にアクセスしようと試みる。そして、その日から現実は大きく変わることになるー。

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