天使と歌う
才能のカムバックーー
自分の才能にすら気づいていなかった高校生の大夢(ひろむ)が、真のチェリストになるために、世界に挑戦する!
『あの日の風を描く』で、第16回角川春樹小説賞を選考委員満場一致で受賞。
忽ち重版し、多くのメディアで取り上げられた期待の大型新人、受賞後第一作
心の琴線にふれる感動&スリリングな音楽小説、ここに誕生
高校三年生の雨宮大夢は、介護福祉士になる進路を考えていた。
近所に住むクロアチア出身の元世界的なチェリスト、ルカ・デリッチ先生を支えるためだ。
身体が不自由なデリッチは、妻の故国日本に隠棲しており、大夢は小学生の頃から、先生の『無伴奏チェロ組曲』に憧れてチェロを習っていた。
そんなある日、クロアチアから「ルカ・デリッチ国際コンクール」を新設したいという話が届くーー
異例の音楽コンクールに訳ありの“敗北者”たちが集い、それぞれの想いを懸けて熾烈な戦いを繰り広げる