福山を舞台に、20世紀後半を運命に翻弄されながら生きた人々-。そしてまた、新しい物語は始まっている。
老いてなお「女」でいつづける母・登勢。そのあけすけで奔放な性を嫌悪し、実家を飛び出した不器用な娘、千歳。やがて凡庸ながら温厚な夫と結婚し、憧れのマイホームを構え、幸せな人生を手に入れたと信じて疑わなかった。種違いの美しい妹・ユキがある日転がり込んでくるまではー。高度経済成長期、重工業都市として発展していく福山は芦田川河口の町を舞台に描く、壮絶な愛憎小説! 2017/03/25 発売