巨艦の幻影
戦時中の広島を舞台にしつつ、人間を掘り下げることで現代社会をあぶりだした表題「巨艦の幻影」。
初期の作品群から最新作まで15編を収録。
「小説家というのは、一周遅れどころか、二周遅れ、三周遅れのランナーです。それでも、小説家にはジャーナリストとは異なる役割があると信じたいし、また、心のうちに書きたい衝動がある限り、私は書かずにおれません。」(「あとがき」より)
1 短編小説1
亀山先生 / 金星煥 / 茶髪狩り / 暮れゆく春に / 折れ線グラフ
2 掌編小説
ミニゴン / エリック・クラプトンを聴きながら / 人力車夫 / 白骨と春景色 / 慰問袋
3 短編小説2
絹子の行方 / コロナ禍の夏に / 隣家の人々 / 誠太郎の判断 / 巨艦の幻影