女王の日と雨鬼の国
雨の中には鬼が棲んでいる。古代の賢者が書き遺した言葉は正しかった。“区外”のあちこちで、小学生の子供たちが行方不明になったのは、全て雨降りしきる日であった。子供が明日への希望を失った世界は滅びるしかない。それこそが異世界の魔物たちの目的であった。少年を庇ったミスティも“区長”との約束によってトラブルを起こせぬ“安らぎの日々”が続き、苦戦が連続する。彼女に味方する“区民”は老妖術使いと彼が生み出した泥人間(ゴーレム)、そしてドクター・メフィストのみ。だが、やがて、ミスティがその力を存分にふるえるただ一日ー“女王の日”がやって来た!