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ワロージャは戦地へ赴き、恋人のサーシャは故郷に残る。手紙には、別離の悲しみ、初めて結ばれた夏の思い出、子供時代の記憶や家族のことが綴られる。だが、二人はそれぞれ別の時代を生きているのだ。サーシャは現代のモスクワに住み、ワロージャは1900年の中国でロシア兵として義和団事件の鎮圧に参加している。そして彼の戦死の知らせを受け取った後もなお、時代も場所も超えた二人の文通は続く。サーシャは失恋や結婚や流産、母の死など様々な困難を乗り越えて長い人生を歩み、ワロージャは戦場での苛酷な体験や少年の日の思い出やサーシャへの変わらぬ愛を綴る、二人が再び出会う日まで。 2012/10/31 発売
たかが少女の恋。されど愛。 変わらぬ想いが、そこにあったーー 太陽のような笑顔と艶やかな黒髪をした、楽しく魅力的なフランコ。 18歳のジョアンは留学先のイタリアで出会った瞬間、恋に落ちた。 フランコが妹のようにしか見てくれなくても幸せだったーー ジョアンとよく似た年上のいとこ、ローズマリーが訪ねてくるまでは。 いとこの優雅で繊細な大人の女性の魅力に惹かれたフランコは、 ジョアンの目の前で、ローズマリーと結婚してしまったのだ。 あれから8年。久しぶりに再会したフランコは病で妻を失い、 あの頃とはまるで別人のように暗く沈んでいた。 いまだ彼への愛を秘めたジョアンは、張り裂けそうな心で思った。 いとこの身代わりでもいい。それで彼を癒やせるのなら……。 ヴァージンロードを歩く幸せなフランコとローズマリーの後ろで、切ない失恋の痛みに人知れず耐えたジョアン。もしも彼への恋心が十代の少女にありがちな一時的な熱狂であったなら、どれほど楽だったことか……。もどかしい恋を、故人の手紙が後押しする感動作。 2022/10/13 発売