砂漠の国の雨降らし姫 〜前世で処刑された魔法使いは農家の娘になりました〜
「雨の範囲が広くなってるから、いつか見つかってしまうわ」『睡眠時に雨を降らせる』不思議な少女アレシア。砂漠の国シュメルに暮らす彼女は、その力を隠すため両親とひっそり暮らしていた。実はアレシアは、大魔法使いアウーラの生まれ変わり。その強力な水の魔法で国のために前線で戦い、国王との婚姻も決まっていたのだが、謀略によって、二十三歳の若さで処刑されてしまったのだ。前世が悲惨だったからこそ、アレシアは農園で静かに暮らしながら人の役に立つことを願うが、彼女が降らす雨は植物の発育を助け、さらに“癒し”の効果まで秘めた特別な水だった。「今度の人生こそ間違えたくない。正しい選択をしたい」恵みの雨を降らす少女が砂漠の国で強く優しく生きていく、そんな御伽噺の始まりです。
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王妃の重病を治したことで、アレシアの“癒しの力”が王家にばれてしまう。さらに、敵対する隣国もアレシアの力を探ろうと農園に干渉してくるようにー。「この国の人々の役に立ちたいのです」アレシアは奇跡の農園を守るため、王家に真実を明かして庇護を求める。第一王子マークスとの縁もあり、王家とは円満な関係を築くのだが、その交流の中で、前世アウーラの真相を知ってしまう。「水よ、現れよ!!」苦悩するアレシアだが、多くの人の支えを受けトラウマを克服。水の魔法使いとして覚醒し、母国のために尽くすと決意を新たにする。「マークス様、協力体制なら異存はありません」マークス王太子とアレシアは、砂漠の国を豊かにしようと活動を始めるが…。 2022/09/15 発売