『精霊の花嫁』の兄は、騎士を諦めて悔いなく生きることにしました
精霊王オルフェンに創造されたこの世界で、唯一精霊の加護を授からなかったディアン。落ちこぼれと呼ばれる彼とは対照的に、妹は精霊に嫁ぐ名誉を賜った乙女。だが、我が侭ばかりで周囲に甘やかされる妹に不安を募らせていたある日、ディアンは自分の成績が父によって改ざんされていた事を知る。「全てはディアンのためだった」とは納得できずに家を飛び出し、魔物に襲われた彼を助けたのは…不審点しかない男と一匹の狼だった。これは、他者の欲望に振り回され続けた青年と、彼と旅を続けることになったおっさんが結ばれるまでの物語である。