昭和初期の時代のうねりなかで、知的幻想趣味徹底した快楽主義的生活との交錯によって、特自のボヘミヤニズムを生みだし、夭折した作家牧野信一。その真骨頂をなす「吊篭と月光と」「ゼーロン」「バラルダ物語」など傑作短篇小説9篇を収録。