「行為のスタイル」が「存在のスタイル」でもある世界をめざして。日本にいるサトコは職場での軋轢にもがき、イタリアを旅する里子はトリノという文学の磁場で模索する。二つの連作と屋根裏部屋の「私」の呟きが交錯する短篇集。