不沈艦誕生 ヤマトに賭けた男たち【1】
二〇世紀半ば、複雑な国際情勢下で、日本の地位と繁栄は脅かされていた。国の安全を確保しようともがけばもがくほど、平和と安定が蝕まれていく矛盾。その中で男たちは一隻の戦艦に国の未来を託そうと考えた。その艦の名は『大和』。追い込まれるように独伊と同盟を結んだ日本は対米英戦に突入する。それは無謀な戦いだったのか?「負ける覚悟があるのか?だからこそ、勝つためになにをするか、そこに全力を尽くすのが我々軍人の使命だ」悲運の艦に関わった男たちの知られざるドラマ。その生きざま、覚悟、執念、一人ではどうにもできない歴史という潮流、そこに流れた涙と悲哀、絶叫を知る時、ノベルス界に新風が吹き込む。