道果ての向こうの光
平凡な町娘だったユーナの日常は唐突に失われた。真っ白い空間で出会った正体不明の「光」に請われるがまま、「聖女」の身体に入って生活することになってしまったユーナを待っていたものは、「聖女」の婚約者、神聖騎士アシュートの思いがけない侮蔑のまなざしと、侍女たちの努めて無感動な表情、そして、王宮をつつむ張りつめた空気であった。わけもわからず混乱のまま、それでもなんとかやっていこうと決意するユーナであったが、ある夜、螺旋階段の奥に潜む「聖女」の罪を知り……!?
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二人の道の果ての向こうにあるものは絶望か、それとも……!? 馬車に轢かれた町娘のユーナは、謎の光に請われるがまま、同時刻に自殺を図った聖女・シェリアスティーナの命を繋ぎとめるため、彼女の身体に入り、1年間の期限付きで王宮で生活することになる。王宮での生活にも次第に慣れ、シェリアスティーナの婚約者であるアシュートに淡い恋心を抱きはじめたユーナだったが、シェリアスティーナの壮絶な過去を知り、王宮を彼女にとって少しでも居心地の良い場所にしようと、身代わり聖女としての残り少ない時間を彼女のために使う決意をする。一方、シェリアスティーナがユーナであることを知らないアシュートは、恨んでいたはずの聖女に好意を感じている自分にひとり苦悩していた──。 2010/12/29 発売