長恨歌(下巻)
荒れ狂う愛の交歓の果て、仇・沙門とようやく心が繋がりかけた麗人・弁天。だが、沙門に横恋慕するお澪のせいで、罠におちる。お澪の父で、江戸の豪商・宗左衛門が弁天を捕えたのだ。そして弁天は「尻妾」として奥座敷に囲われることに…。でも弁天は沙門を忘れられない。宗左衛門に思うように弄ばれ、イクときにも「さ…沙門…っ!」と叫んでしまう。怒りのあまり宗左衛門は、つけすぎると気が狂うといわれる、禁断の媚薬「青媚」を遂に弁天に塗りこめるのだったが…!?江戸SM小説の頂点、ここに完結。
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江戸で1、2を争う商人の娘・お澪は、ある日、謎の美剣士・沙門に命を救われた。沙門に恋した彼女は、彼の住む廃寺に押しかける。が、そこで沙門と怪僧・鉄が共有する、高貴で美しい“性奴隷”弁天の存在を知って、愕然とする。しかも弁天は、男だというのだ!どんなに夜乱れても、朝になると慎み深く蕾んでしまう弁天の花。沙門と鉄は、狂ったように弁天を犯してしまう。「沙門様!私を見て!」お澪は、恋敵・弁天を憎み、嫉妬した。そして弁天が家老の息子で、沙門とは敵同士だったこと。決闘で沙門に破れてから、沙門に飼われていることを調べあげるのだったが…。幻の時代エロス。完全復刻。 1999/02/05 発売
残留孤児二世として歌舞伎町に生きる武基裕。麻薬取締官に脅され引き合わされた情報屋、劉健一が、武の精神を蝕み暴走させていくーー。大ヒットシリーズ、衝撃の終幕! 2008/07/25 発売
【内容紹介】 「ミス上海の死」を描いた、中国文学の記念碑的作品、待望の邦訳! 茅盾文学賞受賞 上海の街を舞台に、美しき主人公・王キ瑶(ワン・チーヤオ)の青春から死に至る四十年を描く長編小説。1940年代の虚栄の繁華、50〜60年代の困窮と苦難、そして80 年代のロマン的悲劇まで、恋多き主人公の人生を通して、上海という街の繁栄と虚栄が描かれる傑作。 【作者の言葉】 『長恨歌』は、とてもとても写実的な作品です。 その中で私は、一人の女性の運命を描きましたが、 事実上、この女性は都市の代弁者にすぎません。 私が描いたのは、実のところ、 「上海」という都市の物語なのです。 ーーー 王 安憶 【推薦文】 ずっと読みたかった傑作小説の邦訳がついに! 王安憶のカメラアイが弄堂(ロンタン)を、路地を、旧フランス租界のアパートをくまなく旋回し、 わたしたちは「上海の淑女」の生きた四十年の虜(とりこ)になる ーーー 中島京子(小説家) 〔目次〕 第一部 第二部 第三部 二十八年を振り返って --- 日本語版後記 王 安憶 『長恨歌』と王安憶について 飯塚 容 2023/08/30 発売