小説 葛飾北斎ひとりごと
葛飾北斎の生涯を描いた歴史小説
偉大な芸術を生み出した原動力は何か、奇行奇癖の人間像について、女体遍歴と貧乏伝説、なぜ九十三回も引っ越しをくりかえしたのか、なぜ彼は長寿だったのか。 絵師となった娘、お栄(画号:応為)と暮らした日々。
カラー口絵・葛飾北斎春情流麗の世界
第一章 俺流の生き方を貫くぜ
酒は気違い水で絵の修行には大敵/ 風呂も掃除も半年に一度 他
第二章 画狂人とニ人の女
八重という女/ 登根という女 他
第三章 二人の女房と六人のわが子
登根と子供の不幸な行く末/ 二人目の女房と三人の子供 他
第四章 人生はさすらいなり
転居、転居で今年も終わる/ 絵を描く悦びを教えてくれる膝栗毛/ 旅先の女のつまみ食い 他
第五章 浮世絵秘画についてのひとくさり
美しく描いてむずむずさせる/ よく見て描くための覗きのわざ 他
第六章 娘のお栄と暮らした五十年
結婚を失敗したお栄/ お栄が男に生まれていたならば/ お栄の絵描きとしての才能 他
第七章 画狂人の自画自賛 -わが絵についての我田引水
北斎という名に込めたわが思い/ 私にとっての富士山と風景画 他
第八章 画狂人の強性法・健康法・長寿法
女も若返りの妙薬/ 好奇心と目標を失うな 他
第九章 忘れられないわが生涯の思い出ばなし
蔦屋重三郎さんの思い出/ 歌麿・写楽・広重のこと 他
第十章 娘お栄のひとりごと -北斎死す
人魂となり散歩に出て帰らなかった北斎/ 人間失格なれど偉大な父北斎 他
あとがき