想い出の汀
「ラ・サール高をタテに出て,東大をヨコに出た。」
白砂青松の鹿児島ラ・サール高校から,大学紛争まっただ中の東京大学へ。安田講堂事件,三島由紀夫との公開討論会にも際会。
1963-70年,昭和のど真ん中を駆け抜けた詩人の自伝的青春小説。
桜島 胡座をかいて
松籟のもとで
白い聖火リレー
宿借りから海月へ
潮だまりの落とし穴
E♭mの裏声
水の盃 血の名残り
から潮の夏
奥多摩のおくつき
漣と艀
時化日和
背水の乱
桜と風は南から
芽ぶきどき
氷の栞
夢路はるかに
母はいろいろと
桃から桜へ
縦書きのヨーソロー
Mの変 冬の旅
あとがき