吟醸掌篇vol.4
「上質でおもしろくてきれいな、短篇小説の雑誌を作りたい! 同人誌でなくプロフェッショナルな!」
こんな考えで始まった『吟醸掌篇』の第4号。
「最近は短篇小説が減ったなあと思います」「短篇の受け皿としての雑誌の存在がとても大切だと思います」(頭木弘樹「コラム・短篇礼讃」)との応援の言葉を巻頭に頂き、中堅・無名のプロ小説家による新作短篇6本、翻訳(19-20世紀米女性作家)、版画と詩のほか、「わたしの愛する短篇作家(ブッツァーティ)」「去年の読書から、短篇ベスト3」(斎藤真理子、寺田和代、林浩治、踏)などコラムも好評。短篇小説好きにはこたえられない一冊です。 気鋭の現代日本画家、有冨禎子はじめ実力派イラストレーターによるさし絵も充実。装幀装画のネコ作家シリーズ(山崎まどか)は、ニャ宰治。
【エッセイ】
・「短篇礼讃(結晶とスナップショットと未完・断片)」頭木弘樹(画・木村千穂) 10
・わたしの愛する短篇作家4「ディーノ・ブッツァーティ〜残された宿題」空知たゆたさ(画・三堂懐古)59
・去年の読書から わたしの短篇ベスト3
「霊魂は如何にして闘うか」林浩治 89
「閉塞の日日、思いがけない救い手は」寺田和代 93
「行動しない男たち〜コロナ禍のなか、徒然に〜」踏 96
「たくさんの他人の話」斎藤真理子 100
【翻訳】
・「黄昏どき」 スーザン・グラスペル/まえだようこ訳(画・八木橋幸子) 103
【詩と版画】
・「ひかり」 武藤玲 2
【創作】
「お水とり」 なかむらあゆみ(画・とどろきみゆき) 16
「爆心地ランナー」 志賀泉(画・有冨禎子) 22
「白化かしの村」 松本薫(画・三堂懐古) 44
「ヌスット透視図」 片島麦子(画・とどろきみゆき) 63
「鳥の餌を盗む」 藤本紘士(画・奧津直道) 79
「蟻の王様」 栗林佐知(写真・踏) 114
【装幀・装画】 山崎まどか