出版社 : あうん社
関東大震災とシャープンシルペンシル関東大震災とシャープンシルペンシル
《あらすじ》 中学1年生の大木隆一朗は、入学間もなく不登校・ひきこもりになってしまった。母親から相談を受け、心配した祖父から隆一朗へ「おらが富士」への山登りの誘いがあった。 祖父は、山登りから帰ってしばらく後、日記帳とシャープペンシルと2冊の本(『シャープを創った男早川徳次伝』、『みんな真っずぐ伸びたがっている』)を孫に送った。夢中になって読みだした隆一朗の心がほどけてゆき、ぼんやりとながら自分の将来の夢を描くようになっていく。 デジタルの世の中、便利なSNSやAIはあくまでも道具である。人間はどこまでもアナログなのだから、自分の頭で考え行動し、自然に親しみ、体験を通して豊かな感性や感情をはぐくむことが何よりも大切……。そういうことを、手で文字を書く「シャープペンシル」が暗示している。 もくじ おらが富士と「夢の浮き島」 ・二冊の本とシャープペンシル 『 シャープを創った男 早川徳次伝』を読む 青年実業家として 関東大震災 「他社がマネする商品をつくれ」 隆一朗の両親の会話 るんびに太鼓 ・祖父から13歳の君へ
藍と青藍と青
小説【解説】 明治維新と1945年の敗戦、そして、2025年の現在とはほぼ80年周期である。 歴史は大きく動いている。現在の転換は人類史の岐路でもある。 その巨大な歴史の転換点、本流に対してどう立ち向かうのか。 弱いちっぽけな人間を本書は描こうとしている。 明治維新は日本の帝国主義的自立でもあった。それは敗戦に至る過程で無残な醜態をさ らした。その加害責任から目をそむけで前に進むことができない。 しかし、今また、巨大な怪物が姿を現し、世界を席巻しようとしている。 戦争を阻止するたに何をなすべきなのか。
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