出版社 : かや書房
力道山を刺した男 村田勝志力道山を刺した男 村田勝志
「力道山を刺した男」として事件直後、日本一有名なヤクザになった村田勝志 あの日、あの場所にいて、あの男と遭遇した運命…… 力道山と村田の間にはいったい何が起きたのか? 国民的ヒーロー刺傷の烙印を生涯背負った男と娘の激闘譜。 世間では父のことを、 力道山を刺殺した犯人のように誤解している人が多かった。 まるで一方的に父を、 力道山殺しの極悪人みたいに決めつけている人が、なんと多いことか。 それが彼女には我慢ならなかった。(本文より) 傷害致死罪による服役を終えた村田勝志はその後、住吉会の強豪・小林会において幹事長、理事長を歴任。銀座の重鎮として睨みを利かせ、渡世を全うした。昔気質のヤクザそのものの豪快なエピソードとともに、これまで多く語られることのなかった真相が、力道山没後六十年目に明かされるーー。 ーー
おこぜの空耳おこぜの空耳
山には、侵しがたい領域がある。計り地れない巨大な生命の存在に恐怖し、平伏することがある。その生命は樹に宿り、大地に潜み、動物に姿を変え、風に隠れ、水に溶けて、愚かな人間の所業を秘かに凝視している。
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