兄光琳とともに多くの歴史的傑作を残した美の哲学者、尾形乾山の世界が今あざやかに甦る。元禄の京都を去り、江戸、佐野で創作にうちこむ老匠の魂はなぜこれほどまでに燃え続けたのか。没後250年を記念して書き下ろした長編時代小説。