出版社 : 日経BPM
公方様のお通り抜け公方様のお通り抜け
寛政四年夏。日本橋から二里西にある戸塚村の外村甚平は、近くの尾張徳川家・戸山下屋敷に御用聞きとして出入りする大百姓。屋敷は敷地面積十三万坪のうちほとんどが庭園。荒れているが、巨大な池に「箱根山」と呼ばれる山、神社仏閣まである。半年後に将軍・徳川家斉が御成になり、この庭を通り抜けるため、屋敷奉行は甚平に、将軍を喜ばせる仕掛けを考えてくれと持ちかける。不思議な滝、怪しい洞窟、お化け屋敷のような町屋。村人を束ね、悪戦苦闘の末、飄逸味あるアトラクションが次々とできあがり、さて、将軍の御成当日ー第7回日経小説大賞受賞。
禁断のスカルペル禁断のスカルペル
自らの過ちが招いた家族との別離。生きる望みを失った女性医師が流れ着いた東北の病院で目にしたのは、卓抜な技術を持つ医師たちによる、禁断の手術だった。なぜ人は病気の腎臓を移植してまで生きねばならないのか?3・11により、一瞬にして懐かしい人々の命が奪われる過酷な体験を経て、その意味は次第に明かされる…。日経連載時に大きな反響を呼んだ、医療小説の新たな傑作!
この世にたやすい仕事はないこの世にたやすい仕事はない
「コラーゲンの抽出を見守るような仕事はありますか?」燃え尽き症候群のようになって前職を辞めた30代半ばの女性が、職業安定所でそんなふざけた条件を相談員に出すと、ある、という。そして、どんな仕事にも外からははかりしれない、ちょっと不思議な未知の世界があってー1年で、5つの異なる仕事を、まるで惑星を旅するように巡っていく連作小説。
伊藤一刀斎伊藤一刀斎
己が剣は求道か殺戮か!戦国の世にどこからともなく現れ、終生、自由な求道者として一刀流という巨木を打ち立て、そして忽然と姿を消した謎多き剣豪・伊藤一刀斎ー天才兵法者の鮮烈人生をスピード感溢れる筆致で描出した、極上のエンターテイメント。
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