出版社 : 雄飛
したたかに純粋したたかに純粋
過去をネタに、傲慢な上司に陵辱される日々。しかし尋秋は、偶然出会ったときから、自分に対して情熱的な態度を見せる棚橋を使い、その屈辱をはらそうとしていた。利用しやすそうな相手-繊細な美貌の裏で、棚橋の誘いを打算的に受ける尋秋だったが…。「あいつからきみを奪いたい」耳元で囁かれる言葉に、溺れそうになる。復讐のためにはこの機会を逃せないと思う反面、欲望に身も心も攫われてしまいそうだった。そして偽りの恋のはずが、いつしかひたむきな熱を持ち始め。
罪なくちづけ罪なくちづけ
会社帰りの夜道-田宮吾郎は人生最大の恐怖に見舞われた。光るナイフに自由を奪われ、吾郎は男に犯されてしまったのだ。しかし、悪夢のような不幸はそれにとどまらなかった。明けた翌日、向かった出張先で吾郎を待ち受けていたのは、『容疑者』の汚名で…。わけもわからず同僚殺しの疑いをかけられた吾郎は、必死に身の潔白を訴えた。それを唯一信じてくれたのが、高梨と名乗る刑事だったのだが-「一目惚れなんです」彼はそんなことを言いながら、強引に吾郎の唇を奪ってきて…。
PREV1NEXT