出版社 : 22世紀アート
[商品について] ー泥まみれの魂が求めるものとはー 前科のある自分を人の道に戻してくれた「大将」の死を乗り越え、託された想いを受け継ぐ決意を胸に新たな人生を歩み始めた野村光夫は、新居を構え、生涯の伴侶を得て、家族の温もりの中で幸せな生活を送っていた。しかし、突如として起きた妻の両親の事故死によって、運命の歯車は再び狂いはじめる。妻の入院、不倫、忍び寄る病魔・・・欲に溺れ道を外れた光夫が自らの死期を悟り取った行動とはーー。 前作「えにし」に続き、人の弱さ、生きることの難しさを描いた、苦悩と終わりの物語。 [目次] まえがき 心機一転 人生山あり谷あり 新生活とその先 人生の危機 病院生活スタート 懲りない欲望 手術日 追い出される 家族のもとへ 最後の親子旅行 最後の安らぎ 生き恥 あとがき [出版社からのコメント] 純粋な気持ちでまっすぐに生きていこうとしても、心の中に潜む欲や驕りは気づかないうちに大きくなっていることがあります。本作を通じて、生きることの難しさや自分の心を蝕んでいるかもしれない様々なものを見つめ直すきっかけを持っていただければ嬉しく思います。 【著者プロフィール】 上杉 辰(うえすぎ・しん) (本名:穐山和壽) 静岡県沼津市出身
[商品について] ー頼れるアドバイザー、マンション管理士の事件簿ー 「隣の住人に生ゴミの臭いがたまらないと怒鳴り込まれたーー」 「役員にならなくてよいマンションを紹介してほしいーー」 修繕、建て替え、相続問題、管理規約の改正・・・、囲碁を愛するマンション管理士・北山のもとには、今日も様々な相談が舞い込んでくるーー。 お金は二の次、父譲りの誠実さと業務で培った閃きで問題解決に奔走するマンション管理士・北山の活躍を描いた、楽しく学べる謎解き短編集第2弾。 「目次] 一 マンション事始め 二 「民主的独裁制」の功罪 三 眠素か明素か 四 集団ヒステリー 五 「建替え」か「修繕」か 六 塞翁が馬 七 大局観 八 規約共用部分化の陥穽 九 ウイルスの衝撃 著者略歴 [出版社からのコメント] マンション管理士という資格について耳にしたことがあっても、実際にどの様な業務を行っているのか知らない方も多いかもしれません。マンションには集合住宅ゆえの様々なトラブルがあり、マンション管理の専門家として居住者への助言やサポートをする役割が期待されるマンション管理士は、私たちにとって身近な存在と言えます。楽しく読みながら、マンション管理士という仕事について知っていただければ嬉しく思います。 【著者プロフィール】 庵名路久(あんな・みちひさ) 1953年 宮城県仙台市出身。本名・船山弘美。 1977年 東北大学法学部卒業。囲碁研究家。北海道庁勤務後、作家活動に入る。
[商品について] 九死に一生を得て捕虜となり、マニラで終戦を迎えた青年。 ソ連軍の侵攻により家族と離れハルピンから引き揚げてきた少年。 急速に変わりゆく戦後社会の中で、政治や裏社会に足を踏み入れながら、彼らは何を思い、どの様に生きたのか。 「家族」とは、「生きる」とは、「やさしさ」とはーー。 戦争という現実を背負った二つの人生を、人生の四季の中で丁寧に描く二つの小説を収めた作品集。 [目次] 第一話 消えなかった炎 忌まわしき青春 再出発の始まり 思いもせぬ出来事 煩悩 苦悩 病と決意 第二話 人生浮き沈み 一 願いとは 二 茨の道 三 不思議な出会い 四 正義の道程 五 日中間への思い 六 私の身の上話し 七 計報 八 生まれ故郷へ 九 朗報 著者略歴 [出版社からのコメント] 人間に限らず、生きるものは長く生きれば生きるほど、多くの傷を負っていきます。それでも立って前に歩き続けなければならない私たちにとって、本当に大切なものとは何でしょうか。本書に収められた二つの人生の行方から、様々な思いを感じ取っていただければ嬉しく思います。 [著者プロフィール] 上杉 辰(うえすぎ・しん)(本名 穐山和壽) 人様に語るほどの経歴はございませんので、ご容赦ねがいます。
「シナリオは映画やテレビドラマの設計図である。従ってシナリオだけが、ひとつの読み物として世に出ることはない。私がシナリオ修業のために通っている東京・北青山にあるシナリオ・センターの後藤千津子所長は『シナリオは出版してみんなに読んでもらうことが目的ではなく、最終目的は映像化されることです』と言う。しかし、私はシナリオ修業をしているうちに『自分の考え方をシナリオという形式で伝えることがあっても良いのでは』と思うようになった。私が書くシナリオの多くは『社会派』と呼ばれるジャンルである。三十八年間の新聞記者経験と想像から絞り出したシナリオには家族模様とか、色恋沙汰とか、職場風景などは滅多に無い。SFと時代劇もない。その主な舞台は警察、裁判所、役所、新聞社などであり、登場人物は政治家、役人、刑事、弁護士、新聞記者、社会の裏や底辺で生きる人……などである。暴力団も登場する。そんな登場人物が織りなす様々な生きざま模様は現代社会の断面であり縮図である。すでに他界したある著名な脚本家は『裏の裏は裏』と言ったが、そんな裏の裏も書いている。私は『シナリオ形式で今の社会、世間をズバッと斬った』と自負している。切り口が甘い部分もあるだろうが、それは私の社会を見る目と脚本を書く力の未熟さである。一部の読者には物足りなさがあるかも知れないが、お許し頂きたい。映像化されないシナリオがこんな形で世に出ることはなかったと思う。その意味で本書は『日本出版業界初の試み』と言っても良い。」(本書「プロローグ」より)【著者プロフィール】秋山 紀勝(あきやま・のりかつ)1942年(昭和17年)2月、山梨県甲州市勝沼町に生まれる。中央大学卒業。山梨日日新聞記者を経て、朝日新聞記者。東京本社社会部、福島県会津若松、北海道釧路、盛岡、静岡、千葉県柏、埼玉県川越などに勤務。2002年に定年退職。現在、著述・講師業。日本ペンクラブ会員。元FM甲府コメンテーター。著書に「黒い選挙の構図──ドキュメント無投票工作事件」「バカで結構なんです」「野次馬記者の嫌われる理由」「ええからかん人生」などがある。勝沼町在住。